賃貸管理を委託するメリットと具体的な流れ
賃貸管理について、コスト削減のために自分で行うのも一つの方法です。
しかし想像以上に管理業務が大変だったり、逆にコストが発生したりしてしまう場合も少なくありません。
実際にどのような業務が必要となるのかを知ることで、管理業務を自前で行うのか、委託するのかの判断にも役立つでしょう。
ここでは賃貸管理の具体的な内容とともに、プロに任せるメリットについて紹介します。
賃貸管理業務の主な内容
賃貸物件の管理業務は、思っている以上に色々とやるべきことがあります。
まずは、賃貸管理業務の主な内容について確認してみましょう。
入居者の積極的な募集
賃貸物件を取り扱って利益を出すためには、言わずもがな入居者がいる必要があります。
そのため空き室があったら積極的に募集を出さなければいけません。
空き室ばかりあると、ラーニングコストがかかって逆にマイナスになってしまう可能性もあるでしょう。
SNSやWebサイト、知人の紹介などのルートで集客をしましょう。
口座管理・毎月の入金確認・督促業務
賃貸収入を得るうえで口座や入金の管理、督促業務はもっとも重要な業務です。
したがって正確にきちんと行う必要があるのですが、複数の入居者に対して毎月の入金確認や督促業務を行うことは、事務的にはかなり煩雑です。
また、督促業務は入居者とオーナー間でのトラブルを誘発させる恐れもあるので、注意しなければなりません。
建物巡回管理・清掃業務
建物の巡回管理や清掃業務も、オーナー自身で行うのは大変な業務の一つといえます。
自分で巡回や清掃をしないで清掃業者に委託したり、清掃スタッフを雇用したりするにしても、他の賃貸管理業務と同時に行うのは負荷が大きいといえるでしょう。
かといって自分自身で実施するのは、賃貸物件の規模にもよるものの難しいケースがほとんどですので、賃貸管理業務のなかでも比較的コストがかかる項目だといえます。
リフォーム・修理などの手配
賃貸物件の日常的な修理や、退去時のクロス貼り替え、鍵交換なども業者への手配が意外と大変です。
また共用部分における電気設備・消防設備、エレベーターの定期点検など対応が必要なことは多くあります。
オーナーが個人でおこなうにはとてもハードルが高い部分ですので、各業者とのパイプを予め持っておくことが必要です。
トラブルやクレームへの対処
賃貸管理では、少なからずトラブルやクレームが発生するものです。
入居者のトラブルやクレーム対応は時間が取られるだけでなく、オーナーに対するクレームであれば、お互いに感情的になる可能性もあります。
言った言わない、やったやらないの水掛け論になったが最後、論争は熾烈を極めるでしょう。
また建物やオーナーについてならまだしも、入居者間のトラブルはさらに対応が複雑になります。
よほど折衝業務に慣れている人でないと、対応するのが中々難しい部分です。
その点、クレアールの賃貸管理では「くらしーど24」を採用しているため、賃貸住宅におけるトラブルについては24時間受付しております。
オーナー様の負担軽減はもちろん、お客様に対しても大きな安心感を与えられるでしょう。
賃貸管理をプロに委託するメリット
多くの業務に追われる賃貸管理ですが、不動産会社に業務を任せることで課題の大部分が解決します。
賃貸管理をプロに委託した場合、どんなメリットが得られるのかご紹介します。
前入居者の退居前から入居者の募集準備をしてくれる
空室期間を作らないようにするためには、迅速な対応が必要不可欠です。
入居者から賃貸借契約の解約申し入れがあった場合、すぐに次の入居者募集のためのアクションを起こす必要があります。
前入居者の退居前から準備して切れ目なく入居者を確保しないと、物件の収益性が低下します。
しかし、退居手続と入居者募集を並行して実施するのは大変なことです。
とくに複数の賃貸物件を運営している場合には、専門の管理会社に任せる方が効率的になるでしょう。
入居時審査が的確かつ客観的にできる
入居者候補が賃貸借契約を締結するのにふさわしい人物かどうか審査することも、トラブル防止のためには重要なことです。
しかし、個人で賃貸業をしていると、やることがたくさんあってこうした入居時審査がおざなりになることがあります。
入居申込書への記入事項をチェックすることに始まり、連帯保証人の確保、保証会社の手配、審査結果の確認など、様々な項目を的確に実施する必要があるためです。
一方でトラブル防止への意識が高すぎると、審査の基準を上げてしまうことで、なかなか入居者が決まらないという事態にもなりかねません。
よって時間的な労力を削減しつつも、的確かつ客観的な判断をする必要があります。
不動産のプロであればそういった知見・ノウハウも豊富なので、安心安全な人物を見極められるでしょう。
契約締結や更新の手続きが容易になる
賃貸借契約の締結や更新も、専門的なノウハウが必要とされる分野です。
契約書のひな形はインターネットなどでも入手可能ですが、自身の状況に合った契約条項になっているかについてはよく確認したほうがよいでしょう。
とくに原状回復義務や敷金の取扱など、契約終了時にトラブルになりやすい項目も多くあります。
たとえば2017年の民法改正は120年ぶりの大改正となっており、債権法を中心に大幅な変更がありました。
その際、原状回復義務の範囲などについても規定が新設されており、このような法改正にも適時に対応していかなければならない点には留意が必要です。
専門的なノウハウや知識を常に持っていること、そしてそういった変化にも対応できるという点は、プロに賃貸管理を任せるメリットだといえるでしょう。
支払いトラブル時に的確な対応をしてもらえる
プロに任せることで手間を省くことはもちろん、お金のやり取りで角が立たないというメリットもあります。
前述の通り、賃貸管理においては家賃や管理費の支払いトラブルが少なからず発生するものです。
その際、オーナー自らが入居者とやり取りすることは、極めて難しいでしょう。
残念なことに、賃貸物件に入居したいという人の中には、誠実さが欠けている方も稀にいます。
賃貸管理をプロに委託することで、そういった方とのやり取りが安全かつスムーズになるのです。
サブリース(一括借上げ)でさらに安定経営を目指すことも可能!
ここまで紹介したように、賃貸管理業務を専門会社に任せるメリットはたくさんありますが、さらに安定した賃貸経営を目指す一つの方策としてサブリース(一括借上げ)制度の活用があります。
サブリース契約ではオーナーと借上げ会社間で保証家賃を設定することにより、空室が出た場合でもオーナーは一定の保証家賃を受け取れることになります。
また、入居者は借上げ会社と直接契約を締結するため、オーナー側は個別の契約管理から解放されます。
実際にどのような入居状況であるかはレントロール(入居状況の一覧表)で確認できるほか、借上げ会社から修繕履歴その他の事項を含む定期的な報告を受けることができます。
以上のように、賃貸管理の委託やサブリース契約を活用することにより、オーナーが本業である仕事やビジネスとしての賃貸経営に専念することができる環境を生み出せます。
一般的な賃貸管理サービスの内容
最後に、賃貸管理サービスの大まかな内容を解説して終わりたいと思います。
賃貸管理の委託をご検討中の方は、ぜひご覧ください。
賃貸経営に関するアドバイス
まずは、賃貸経営に関するアドバイスを都度おこなわせていただきます。
【法律関係】
入居者との賃貸借契約にかかわる法的トラブル、建築基準法上の問題、不動産登記、測量、境界線などに関する相談などに対して適切なアドバイスや法律専門家の紹介を行います。
【税金関係】
不動産を取得した際には、不動産取得税、消費税、登録免許税などの税金がかかります。
また、不動産を所有して賃貸経営を行っているときには、不動産所得に対する所得税や住民税、固定資産税、都市計画税などが発生します。
そして、不動産を売却した際には、譲渡所得に対する所得税や住民税を支払わなければなりません。
これらの税金にかかる確定申告や節税対策について、税務専門家の紹介を通じてサポートします。また、個人事業から法人成りする場合や不動産管理法人を設立する場合にも、適宜アドバイスを行います。
【相続、遺言、事業承継】
相続に関しては、遺産分割、相続登記、売却による納税資金の確保、遺言の活用についてのアドバイスを行います
また、相続税の対策として、暦年贈与や相続時精算課税の活用、相続税評価額を下げるための資産運用方法、小規模宅地等の特例などに関して、税務専門家の紹介を通じてアドバイスします。
事業承継では、不動産だけでなく、自社株に対する事業承継税制の活用にも配慮した総合的な対策を提案します。
【土地活用】
アパート、マンション、戸建て賃貸などの活用方法のほかにも、重層長屋、シェアハウス、民泊、月極駐車場、コインパーキング、サービス付き高齢者住宅など、土地形状や環境など、個別の状況に合った土地活用方法を提案します。
入居管理についてのサポート
続いて入居管理についてのサポート内容です
【入居者募集】
指定流通機構であるレインズ(不動産流通標準情報システム)への物件情報登録はもちろん、不動産情報サイトや自社サイトへの物件掲載、インターネット広告への出稿などにより、効率的に入居者を募集します。
【審査、契約締結】
入居者の審査、連帯保証人や保証会社による保証を確実に行い、契約締結をサポート。
もちろん、契約の前提となる重要事項説明、各種必要書類の準備、火災保険および地震保険などへの加入に関する手配も行います。
【集金管理、督促】
金融機関の必要書類の準備、収納管理サービス会社の手配、貸主口座への入金業務などを行います。
また、家賃引落しができなかった場合の入居者への迅速な督促、滞納者への必要な措置を実施します。
【解約手続き、原状回復】
入居者からの解約手続き、退去時における物件立会い、必要な書類や物品の受渡し、敷金の精算などをサポートします。
また、原状回復に必要な工事の手配も行います。
【関連各社との連携について】
賃貸管理業務を通じて、保証会社、保険会社、収納代行会社、清掃会社、リフォーム会社、警備保障会社、金融機関などとの連携を行います。
建物管理についてのサポート
最後に、人的コストが最もかかる建物管理についてのサポートです。
【建物巡回】
定期的な建物巡回により、建物外観のチェック、ゴミ置き場、非常階段、廊下など共用部分の状況を把握します。
また、電気設備、給排水設備、消防設備、エレベーターなどの定期点検を行います。
【清掃】
ゴミ置き場の清掃および片付けはもちろん、エントランス、廊下、階段、手すり、駐車場、自転車置き場など各所の清掃を行います。
集合ポスト、自動ドア、掲示板回りのゴミ拾い、拭き掃除も実施します。
【リフォーム】
入居者が退居した際に必要となる鍵の交換、クロスの貼り替えなどに適宜対応します。
また、フローリング、キッチン、バス、トイレなどのリフォームについても必要に応じ見積りを提示します。
リノベーションのご相談も承ります。
【クレーム対応など】
入居者からのクレームに対応するほか、各種トラブルにも対処します。
オーナーの困りごとにも、各種提携先の紹介をはじめ、さまざまなサポートを提案・提供します。
賃貸管理についてお困りの方はぜひご相談ください!
ここまで紹介したように、賃貸管理ではやること・気を付けることが沢山あります。
不動産投資を目的とする場合、オーナー自らがすべての管理業務をおこなうのは時間的にも体力的にも、現実的ではないでしょう。
賃貸管理サービスを活用して、賃貸経営に集中できる環境づくりが大切となります。
ご興味がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!